バーストラウマとは?トラウマ対策・解消のためにママが気をつけることは?


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バーストラウマとは?科学的根拠はあるの?

バーストラウマとは“妊娠期・出産期・産後期(1年くらい)の体験をもとに出来る否定的勘違い”のこと。

赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいる時、お母さんの感じた事を全て感じ取っています。
妊娠して嬉しい気持ちも、育てて行けるかな?と不安な気持ちも。

まだまだ未熟な赤ちゃんは、お母さんの不安を感じ取ると「自分のせいだ」と勘違いをしてしまうのです。
そして、「お母さんを不安にさせてしまった自分はダメな子だ、価値がない。」などの思い込みを勝手に作ってしまうのです。
これがバーストラウマになる仕組みです。

ママと離れられない、保育園や幼稚園に行く時に号泣する、眠れないなどは産後の母子分離が原因であることも。
そのバーストラウマを癒すことで、それらが自然と落ち着いていくこともよくあります。

バーストラウマに科学的根拠はありませんが、胎内記憶やセラピーなどから様々なことが明らかになってきています。
「科学的根拠がない」からといって、バーストラウマという考え方から得られる沢山の可能性を捨て去ってしまうこともったいないことですので、ぜひバーストラウマについて知り、赤ちゃんをトラウマから守ってあげてください。

バーストラウマにならないようにするためには帝王切開はしない方が良い?

帝王切開をしたらバーストラウマができるのではなく、赤ちゃんに真実を伝えたかどうかがポイント。
それはどんな出産方法であってもそうです。ママがどのような気持ちでどのように出産したのか、赤ちゃんに語り掛けてあげてください。

例えば、促進剤を使った場合「私のペースではダメなんだ。」と思い込んでしまったりお母さんが陣痛に苦しんでいることで「ボクのせいでお母さんが苦しんでいる。」と自分を責めたりしまうことがあります。
それがバーストラウマとなり「自分よりも周りを優先する」「何かあれば自分のせいだと思ってしまう」など、大人になっても生き辛さを感じるしこりとなって残るのです。

ですから、「危険な状態だったから促進剤を使ったけど、促進剤を使ったのはあなたのせいじゃないよ。」と言葉で伝えてあげましょう。

大事なのは真実を伝えることであり、帝王切開を避けることではないのです。
どんな出産方法であったとしても、母子ともに安全なお産であることが最優先!
また、処置などについてお腹にいる赤ちゃんに事前に説明してあげることでバーストラウマを防ぐ助けにもなりますし、もし説明できなかったとしても産後にケアすることも十分可能なのでご安心くださいね。

バーストラウマはへその緒の絡まりでなることもあるって本当?

へその緒が絡まったからバーストラウマができるというよりも、なぜへその緒が絡まったのかが重要です。

例えば、予定外の妊娠に悩んだり、産後育てて行けるのか不安で出産をためらったりした場合、赤ちゃんは自分が来たことでお母さんに迷惑をかけてしまったと勘違いをすることがあります。
そうした場合に大きくなることを拒んで自らへその緒を首に巻き付けてしまうことも。

この場合も、大切なのは赤ちゃんに真実を伝えること。
「お母さんはあなたを妊娠してとても不安だったし、産むかどうか悩んだのは本当のこと。だけどお母さんはあなたに会いたかったし一緒に生きて行くことを選んだのよ。
だから迷惑だなんて思っていないし自分を責めなくて大丈夫よ。あなたがお母さんのお腹に来てくれてお母さんは幸せよ。」などと、お母さんの言葉で赤ちゃんに伝えてあげてくださいね。shutterstock_189429194

バーストラウマの対策と解消方法は?

なぜ否定的な勘違いをしてしまうかと言うと、赤ちゃんは身体も心もまだまだ未熟だから。
未熟ゆえにお母さんが感じたことや聞こえてきた言葉などをそのまま受け取ってしまうのです。

「男の子が良かったな~」と、家族の誰かが悪気なく放った言葉を鵜呑みにして「女の子の私ではダメなんだ。」と勘違いしてしまうこともあるのです。
この場合は“女性であることの否定”がバーストラウマとなり、男の子っぽく振る舞ったり、大人になっても男性に勝とうと仕事を頑張りすぎたりしてしまうことも。

バーストラウマができる仕組みは“子ども側の勝手な勘違い”ですので、真実を伝えることで予防や解消が可能です。
「女の子でも男の子でもいいんだよ。どんなあなたでも生まれて来てくれて嬉しいし愛しているのよ」と、お母さんの言葉で伝えてあげましょう。

また、スキンシップをたくさんとり、ベビーマッサージなどをしていると自然と薄くなっていくこともあります。肌への刺激は脳へと伝わります。優しく触れることは、愛していると伝えること。
「愛されている」と肌で感じるたびにバーストラウマを幸せな記憶へと上書き保存していくのです。

赤ちゃんだけでなく、大きなお子さんにも有効ですので、ぜひやってみてくださいね!

母子分離がバーストラウマの原因になることもあるの?

残念ながら、入院中にお母さんと赤ちゃんが別々の場所に引き離される「母子分離」はバーストラウマの代表的なもの。
産後の母子別室だけではなく、赤ちゃん側、お母さん側の処置のためなど、母子分離が起きる理由は様々です。

お産は命がけのものであり、命を守るために必要な母子分離もたくさんあります。
母子分離は悪いことではないのです。

大切なのはバーストラウマを作らないために大切なことは、母子分離を避けることではなく、母子分離になる理由を赤ちゃんに伝えてあげること。
夜だけ母子別室なのであれば「お母さんの身体を休めるために夜だけ離れるよ。明日の朝また会えるからね。」などと伝える。
NICUで処置を受けるのであれば「あなたが元気いっぱい大きくなれるように保育器の中で過ごすんだよ。しばらくしたら一緒にお家に帰れるから安心してね。」などと伝えましょう。

言葉は理解できなくても、エネルギーでちゃんと感じ取っています。
また、「正しく説明しなくちゃ!」とかしこまる必要も全くありません。
自分らしい言葉で伝えてあげてくださいね。shutterstock_245650564

まとめ

「バーストラウマ」と言葉だけ聞くとなんだかドキッとしてしまいますが、必要以上に怖がる必要はなく、対策・解消も可能であることを知り安心していただけたのではないでしょうか。
どんな場合であっても、真実を伝えることやスキンシップでバーストラウマは癒されていきます。
お子さんの勘違いを愛情で解いてあげることで、その子らしく人生を歩んでいくための土台を作ってあげることができるのです。

「私のせいで子どもにバーストラウマが出来てしまったのでは」と、心優しい方はついつい自分を責めてしまうかもしれませんね。
でも、子どもはお母さんも環境も自ら選んで生まれてきます。
そして、「お母さんを幸せにするぞー!」とやる気満々で生まれて来てくれるのです。

大切なのはバーストラウマの有無ではなく、お子さんからの愛情を受け取ること。
また、お子さんへ愛情を手渡していくこと。
親子で愛を循環させていくことです。

そしてどんなお産もママと赤ちゃんが無事であれば安産!
また、出産方法も赤ちゃんが選んでいることも!?

出産・子育てを通してお母さんが自分と向き合い、自分らしく幸せに生きていくために大切なことに気付いてくれますように。
それが全ての子どもからお母さんへの願いでもあるのです。shutterstock_229543906

 

 

 

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