産後、ホルモンバランスはどう変化する?上手な整え方は?



産後のホルモンバランスはどう変化する??

女性ホルモンには、いろいろな種類があり、それらが作用することで、妊娠中から出産、産後のママの体をサポートしています。妊娠から産後までのホルモンの変化はについて一つずつ見ていきましょう。

◆プロゲステロン(黄体ホルモン)

プロゲステロンには、妊娠が成立すると赤ちゃんが成長しやすいように子宮内の状態を整えてくれる役割があります。また、流産防止や母乳の分泌を促す働きも担っています。

しかし、妊娠後期に入る8~9ヶ月頃以降はだんだんと分泌量が少なくなり、出産後は急激に出なくなります。

◆エストロゲン(卵胞ホルモン)

エストロゲンは、妊娠を継続させるために必要なホルモン。赤ちゃんの成長に合わせて子宮を大きくしたり、母乳を作る準備として乳房の中に張り巡らされている乳腺を発達させたりという働きをします。

ところが、出産を終えると役割を果たす必要がなくなるため、分泌量が激減します。

◆プロラクチン

プロラクチンは、脳の下垂体から分泌されるホルモンで、妊娠中から産後にかけて次第に分泌が増えていきます。
乳腺を発達させ母乳を作ったり、子宮の回復を早めたり、産後すぐには妊娠しないように排卵を制御する働きをするなど、産後ママの体をサポートする役割を果たしています。

ホルモンバランスの乱れによって起こる症状やトラブルは?

産後は、ホルモンバランスが乱れやすくなる傾向があります。ホルモンバランスが乱れると自律神経にも大きく影響し、様々な体トラブルが発生します。

主な症状として情緒のコントロールが難しくなるということが挙げられます。
例えば、集中ができなかったり、悲しくないのに涙が出てきてしまったり、無性に腹が立ってイライラするなどの変化があります。

他にも、不眠や動悸、頭痛、吐き気、便秘、下痢の症状がある人もいます。

また、ホルモンはコラーゲンの生成もしているので、女性ホルモンが乱れるとコラーゲンの生成機能が低下して爪や髪・肌にトラブルが現れることもあります。特に抜け毛はホルモンバランスが大きく関係していると言われています。

爪や髪・肌の状態は、健康であれば産後半年程度で元に戻りますが、産後の姿勢や過ごし方が原因で血行不良になり、老廃物や疲労物質が体の中に溜まっていると、元に戻らない場合もあります。できるだけ早くセルフケアを始めて体を回復させるように心がけましょう。

ホルモンバランスの上手な整え方は?

ホルモンの乱れによるトラブルを防ぐには、ホルモンの変動に負けない体作りが大切です。

◆適度な運動にはバランスボール!

血行を良くするために適度な運動をすることも有効です。
中でもバランスボールは特におすすめ!
骨盤が歪んでいたり広がったりしたままだと、骨盤周りの血液の流れが悪くなり、体に不調が出やすくなりますが、バランスボールに乗ってバウンドし、血行を促進してあげると、ホルモンバランスが整い、卵巣の機能も健康的に保つことができます。

◆栄養のある食事をする

産後は、赤ちゃんのお世話で忙しく、お母さんはしっかりご飯を食べられないことも多いですが、ホルモンの変化に対応するには、食事から栄養をしっかり補給する必要があります。栄養バランスを考えた食事を心がけましょう。shutterstock_341024258

産後の体にサプリは有効?

ホルモンバランスを整えるためにはコラーゲンの摂取がおすすめです。コラーゲンを摂れるサプリもよく売られていますが、産後の女性はできるだけ自然のものから栄養を摂ることをおすすめします。質の良いお肉やエビ、ウナギなどはコラーゲンが豊富に含まれているためおすすめです。その他、魚の赤身に含まれるビタミンB6は、女性ホルモンのエストロゲンに働きかけるので積極的に摂るようにしましょう。

ハーブティーって効果はあるの?

ハーブティーは、体を温めてくれ、リラックス効果もあるためおすすめできます。さらに、あたたかい物を飲むとセロトニンという心を落ち着かせてくれるホルモンが出るので情緒が不安定になりがちな人には特に良いでしょう。

ハーブには、様々な種類があり、効果も母乳が良く出る、血行促進、冷え予防などさまざまです。選び方としては、効果効能をお店の人に聞き、「自分にとって香りや味が心地よいかどうか」ということを基準にされるといいでしょう。「心地がいいな」と思うものは、体が欲しているものなので、香りをかいでみて気に入ったものを選ぶと良いです。shutterstock_166507295

病院や薬での治療が必要な場合もある?

ホルモンのバランスが崩れることで起りうる病気には、鬱や自立神経失調症、甲状腺機能障害、バセドウ病、橋本病などがあります。
指先が震える、汗をかきやすい、微熱がある、倦怠感がずっと続く、食欲があるのに体重が減っている、いらいらして落ち着かない、便秘や下痢が続くといった症状がある場合は医師に相談することをオススメします。

まとめ

女性はホルモンの変動にココロもカラダも左右されやすいもの。特に産後のママの体はホルモンのバランスが不安定になりやすいのです。

まずは有酸素運動やストレッチなどでカラダを動かし、変動に負けない体づくりをしていきましょう。イライラしやすい時期であっても、意識的に体を動かして心と体をメンテナンスすることが必要です。shutterstock_278997431

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