26 Oct 2016
産後の便秘の原因は??
産後の便秘は、大きく分けて5つの原因があります。
◆授乳による水分不足
毎日赤ちゃんに母乳をあげていると、1日につき約1リットルの水分が体から出ていきます。そのため、授乳中は腸の中の水分が不足し、便秘になりやすくなります。
◆便意の我慢
産後ママは子どものことが心配だったり、赤ちゃんがちょっと離れると泣いてしまったりして、なかなかゆっくりトイレに入ることができません。さらに、出産直後は膣の状態が元に戻っていないといきみづらいため、便意を我慢しがちになってしまい、便秘になりやすい傾向があります。
◆ストレス
産後は、赤ちゃんをお世話する緊張感や生活の変化により、ストレスを感じやすくなります。すると、自律神経のバランスが崩れて、交感神経が優位になります。胃腸は、副交感神経が優位な時、つまりリラックスしているときに活発に働きます。ストレスが多いと交感神経ばかりが働いてしまい、副交感神経が十分に働きません。すると腸の動きも鈍くなって、栄養の吸収も老廃物の排出もできなくなります。これがストレスからくる便秘の原因です。
◆運動不足
産後は運動をすることが少なくなります。運動不足になると、腸の蠕動(ぜんどう)運動という、外に押し出す力が弱くなり、便秘になってしまいます。
◆睡眠不足
産後は、夜間の授乳などで睡眠不足になりがちです。睡眠不足も内臓の働きを弱めるため、便秘の原因だといえます。睡眠不足になると腸の疲れがとれず動きが鈍くなります。また、睡眠不足により自律神経のバランスが崩れることも便秘の原因です。
産後の便秘解消法!!体操法や食事は??
◆バランスの良い食事をする
食物繊維、善玉菌が多い発酵食品(ヨーグルト・納豆・味噌・キムチなど)水分などを多く摂り、バランスのいい食事をしてください。
特に水溶性の食物繊維を含む海藻類、フルーツ、イモ類を意識して摂るようにすると便秘改善につながります。授乳中なら洋食より和食の方がおすすめですので、和食の中にこれらの食材を取り入れていただければと思います。
◆水分をしっかりとる
授乳により水分不足になっていますので水分補給をしっかりと行ってください。成人女性は1日1.5リットルの水分を補給しなければならないと言われていますが、産後のであれば2リットルくらいの水分をとる必要があります。飲み物はカフェイン・糖分・塩分の多い飲み物ではなく、水かノンカフェイン・ノンカロリーのお茶を摂りましょう。
◆睡眠と腹筋を意識した運動を
便秘解消には、睡眠や運動も大切。産後1ヶ月が過ぎて体調がある程度落ち着いてきたら、軽めに体を動かしてみましょう。特に、腹筋を意識した屈伸運動やヨガ、ストレッチはおすすめです。お腹を意識して運動すると、弱くなった腹筋が徐々に元に戻っていき、押し出す力が戻ってきます。
◆周囲の人に頼る
一人で頑張りすぎずに他の人に頼りながら育児をやっていくことも重要です。そうすることで、ストレスが軽減され、便秘解消につながります。
いきむのが痛くて出ない時は??
いきまなければいけないということは、便が固くなっている証拠なので、食物繊維や水分、油分をしっかり摂って、便が固くならないように注意しましょう。特にオリーブオイルは、便を出しやすくしてくれるのでおすすめです。産婦人科に相談すれば、軟膏を処方してもらえますので、ためらわずに病院を受診して早めに治しましょう。
授乳中でも便秘薬を使って大丈夫?
授乳中にも使える便秘薬はあります。「授乳中使用しないように」「使用を控えるように」と注意書きがあるものもあるのでよく確認するようにしましょう。できれば市販薬ではなく薬剤師さんや医師に相談して処方されたものを使ってください。
便秘による切れ痔はどうすればいい??
まずは、水分をたっぷり摂ることを意識した上で、食事内容にも気を付けてください。辛いものや刺激物を摂ると肛門に負担がかかるので、控えるようにしてみましょう。また、患部を清潔に保つことも大切です。ウォシュレットなどを活用し、常にきれいな状態をキープしましょう。
まとめ
産後は運動・睡眠・水分が不足しがちになる上、自分が行きたい時にトイレに行けず、便秘の症状が現れやすいものです。食事に気を付けたり、家族の協力を仰いだりして、できるだけすっきりとした産後の生活を送っていただきたいなと思います。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。