15 Sep 2016
目次
子供が嘘をつく理由とその心理は?
◆空想のような嘘
小さい子は空想の世界に生きています。そのため、空想のような嘘は、大人の私たちが言う嘘とは違うと考えてよいと思います。子供があることないことを物語のように語っているものに対して嘘をついているという認識を持つ必要はありません。
◆願望からくる嘘
子供は、自分が「こうだったらいいのにな」と願っていることを現実のことのように口に出すことがあります。
例えば、予定はないのに「今度、動物園に行くんだ」と言う。これは、動物園に行ったというお友達の話をきいて羨ましくて「いいなー。僕も行きたいな」と思っている、もしくは何らかの理由があって行きたいと言えず嘘をついてしまうということが考えられます。
このような場合、叱る必要はないと思います。大人には嘘をついていると見えるような状況でも、なんらかの子供からのサインだと捉えて「動物園行きたい?」と聞いてあげると子供は本当の自分の気持ちや思いを言いやすくなります。
◆責任回避の嘘
子供は何か悪いことをしたとき、他の人がやったと嘘をつくこともあるかと思います。
これは、「いけないことをした」「怒られる」と感覚的に分かっているから自己防衛のため別の子のせいにしているのです。とはいえ、子供はまだ何がいけないことか、なぜいけないのかをよく理解はしていません。他の人のせいにすることはしてはいけないことだとは分かっていないのです。
また、子供が真面目なだけに、人のせいにしてしまう場合や親が厳し過ぎて子供が本当のことを言えないということもあります。ですから、親御さんが嘘に気付いたときは、「君がしたような気がするけれども、どうして他の子がやったと言ったのかな」と子供を責めずに話をし、人のせいにすることはよくないということを伝えましょう。このようにすることで、子供は一つひとつなにがしてよい行動で、何がしてはいけない行動なのかを理解していくと思います。
◆自分を大きく見せる嘘
自分を大きく見せる嘘をつく子供は、褒められたい場合が多いので、良い所をたくさん見つけて褒めてあげることが必要です。「褒めて」と言えずに嘘を言っている可能性もあるので、その気持ちをくみ取ってあげましょう。
子供はとにかく自分にかまってもらいたいもので、かまってもらうことによって安心感や情緒の安定を作っています。そのため、こういった嘘は子供の心の発達に必要なものだと思いますので心配されなくても大丈夫だと思います。
子供が嘘をついたときの親の正しい接し方は?
子供が嘘をついたときは、詰問したりしないで、冷静に尋ねることが大切です。例えば、嘘が分かっているなら、「本当はこうなのかなってお母さん思っているけど、どうなんだろう」と、子供が本当のことを言いやすい雰囲気を作って、どうしてそういうことを言ったのか、子供が話せるように助けてあげましょう。
そして、嘘をついたことよりも、その子が何を求めているのかを聞いてあげることが大事です。
子供が物を盗み、それに伴った嘘をつく時の対応は??
まずは「これ欲しくて持ってきちゃったんだね」と受け入れて、その後「でもね、良くないんだよ」と伝える必要があります。それから、「一緒にママとごめんね言おうね」と伝えましょう。ママが一人で相手の方に謝るより、一緒に謝ったほうが子供に「盗むことはよくない」とわかりやすく教育することができるでしょう。
物を盗む子供は、親からの関心を求めて繰り返すこともありますが、子供が本当に欲しいと思っているもの(愛情や関心)を理解するように意識してみてください。
子供の嘘つきはなかなか治らない?正しい治し方は?
人を傷つけるため、騙すための嘘ではなくて、求めているものが自分への関心なのであれば、親子の関わりを増やす、愛情表現をたくさんする、「ママはあなたが大好きなんだよ」とはっきりわかるように言葉で伝える、しっかり抱っこするということを増やせば治る可能性は高いと思います。
対応が難しくどうしてよいのかわからない場合は専門家に相談するようにしましょう。
まとめ
大人から見ると嘘をついていると見えることでも、子供にとっては大人が思うような嘘ではないのです。自分や周りの人の心と体を傷つけないような内容であれば、あまり気にすることではないと思います。しかし、寂しくて関わって欲しいという理由で事実でないことを言っている場合、その気持ちに気づかず怒り続けることは、深刻な問題の原因になるケースもあるので、小さな嘘の段階でたくさん愛情かけ、親子関係をしっかり築くことを心がけましょう。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。