自閉症スペクトラムの子どもへの接し方!正しい対応の仕方とは?


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自閉症スペクトラムとは?特徴や症状は?

自閉症スペクトラムは、社会性やコミュニケーション能力、言語などに問題の現れる発達障害です。ただ、自閉症スペクトラムとは、複数の障害をひとまとめに定義した新しい概念で、症状の幅が広く、程度も様々です。そのため、重度の知的障害を持つ方から、高機能と言われるIQのとても高い方まで、全てを含みます。

子供の頃に見られる症状としては、感覚の異常が挙げられます。また、身体的な問題として、自律神経の乱れや歩行の問題、力が入りにくい、筋力・神経の未発達などがあります。他には、他者との関係性の問題や認知力、言語の遅れもあります。また、全般的に知的問題の生じる知的障害がある場合もあります。
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自閉症スペクトラムの根本的な原因とは?

自閉症の原因は、脳の中枢神経の機能不全です。脳内の損傷具合や位置によって障害の重さや症状が異なります。中枢神経の機能不全の根本的原因については環境ホルモンや有害物質をなど色々な説がありますが、未だ解明されていません。

自閉症スペクトラムの子供への正しい接し方・対応は?

◆癇癪やパニックの原因を見つける

癇癪を起こしたり、パニックになったりするお子さんに関して、どうすればおさまるのかと対処法を知りたがる方は多いですが、まずは暴れている原因を知ろうとすることが大切です。原因というのは、何かへの不安感であることが多いので、不安や恐怖があるのなら、何に反応して不安がっているのか、どんな刺激があって恐怖を感じているのかを周りが見つけてあげ、その要因を取り除いてあげましょう。

◆子供が抵抗しても無理強いはしない

子供が抵抗したときは、無理強いしないでください。無理強いしてしまうと、子供との関係性が崩れることがあります。親にしても支援者にしても、子供と関わる上で信頼関係がどこまで築けるかが重要です。築く前に信頼が無くなってしまうともっと指示が伝わらなくなり、パニックが増えるという悪循環になっていきます。

◆無理やり目を合わせようとしない

無理やり目を合わせようとするのはよくないでしょう。色々説はありますが、人と目を合わせることは、大きくなってからコミュニケーションスキルとして教えればいいことだと思います。目から入ってくる情報をシャットアウトしたくて目を合わせないという場合もあるので、無理やり目を合わせても、あまりいいことはありません。

◆自然に会話する

自閉症スペクトラムの子供に対して、「何か押します」「食べます」「次寝ます」という「ですます口調」で話す方もいますが、話し方は自然にした方がいいと思います。長い文章で喋ると子供が理解しにくいですが、ロボットみたいな不自然な語り掛けは、子供の自尊心を傷つける可能性があると私はお子さん達と接してきて思っています。

自閉症スペクトラムと一言で言っても、一人一人特性も違えば、性格も違い、環境も様々です。接し方を知っても、それがご自身のお子さんに当てはまるとは限りません。そのため、お子さんの特性を把握するということが第一です。shutterstock_255403261

自閉症スペクトラムと診断された子供の今後の関わり方や親子関係の築きかたは?

自閉症スペクトラムの子供は、育児書に書いてあるような定形の形で発達していきません。ですから、親御さんは育児書に書いてある内容をお子さんに当てはめようとしないということが大事です。

定形の順番で発達して行かなくても大丈夫なので、それを一旦横に置いて、お子さんは今何が未発達で、何が発達しているのかという事を見極めるようにしましょう。

また、親子の信頼関係がしっかり構築できるかは、自閉症スペクトラムの子供にとって非常に重要です。自閉症スペクトラムでない子供なら意識せずとも関係が構築できますが、自閉症スペクトラムの子供は、コミュニケーション不全の問題もあるので関係を築きにくいということを知っておきましょう。
信頼関係、愛着関係を形成するためには、まずはスキンシップでコミュニケーションを取ることが大切です。また、子供が嫌がることは無理強いしないということを心がけていきましょう。

まとめ

親が最初に発達の遅れに気づいても、医療機関や保健センターでは、はっきりした答えをもらえないことはよくあります。「様子を見ましょう」と言われたり、年齢が小さすぎて診断名が付かなかったりする場合も多々あります。しかし、気になる点があるなら、はっきりと診断されなくても、色々とアプローチを始めてほしいと思います。
気づいているのに何もできずに時間が経ってしまうということにならないように、専門家などにどんどん相談をしてほしいです。
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