17 Jun 2016

目次
母乳育児のメリットは何?母親・赤ちゃんにとって母乳育児っていいものなの?
◆メリット① 母乳は最高の病気予防策
母乳の中には免疫成分がたっぷり入っていますので、授乳の度に予防接種を受けているようなものです。母乳栄養で育った子はミルクで育つより感染症にかかる割合が少ないという報告もあります。世界でも母乳育児は子供の命を救うと言われているほどです。ミルク代もかからず特別な道具もいらない母乳は、最も効率の良い病気の予防だと言えるでしょう。
◆メリット② 母体回復を促進
授乳は出産後の母体回復に役立ちます。おっぱいを吸ってもらうと母乳を分泌するホルモンだけでなく、子宮の回復を促すホルモンが出ます。ですから、授乳すると子宮の戻りが早くなるのです。また、母乳を出すのはカロリーを大きく消費するので、母乳ダイエットと言われるほど産後の体が痩せやすくなります。
さらに、一生のうちで24ヵ月以上母乳を与えていると、乳がんや卵巣がんなどを予防する効果があるとも言われています。
◆メリット③ 母子のスキンシップ
赤ちゃんを腕の中に抱いて、目と目を合わせながらおっぱいを吸わせることでお母さんと赤ちゃんのスキンシップになります。このスキンシップが信頼関係を築いて赤ちゃんの情緒豊かな心を育みます。
母乳育児のデメリットは?
◆デメリット① お母さんがかかりきりに!
月齢が小さいうちは30分から1時間おきに母乳を欲しがることもあります。授乳は誰にも代わってもらえないのでお母さんが赤ちゃんと離れることが出来ません。それは裏を返せば、離れる必要がない期間だと言えるのでそこは頑張ってあげてほしいなと思います。そうは言ってもお母さんも疲れますから、ちょっと休憩が欲しいなと思う時は無理をしないようにしましょう。
◆デメリット② 乳腺炎のリスク
母乳育児のデメリットとしては、赤ちゃんがうまく吸えなかったりすると、乳腺炎になる可能性があることです。赤ちゃんがうまく飲めるようになれば、乳腺炎のリスクは下がりますが、実際、乳腺炎が辛くて母乳を辞めたいというお母さんもいます。そんな時は母乳ケアができる助産師やクリニックの専門家にサポートしてもらう必要があります。我慢されている方も多いようですが、専門家に相談することで辛い時間を短縮することができ、もう一度母乳育児を頑張ろうと思えることも多いですよ。
◆デメリット③ 腹持ちが悪い?
母乳を消化するのにかかる時間はミルクの半分位なので飲む回数は母乳の子の方が多くなります。これは赤ちゃんの胃や腸に負担がかかっていないという事なので、プラスに受け止められたら良いのではないかと思います。
母乳の免疫効果って?いつまで免疫があるの??
◆初乳は免疫タップリ!
出産後すぐから数日間のうちに出るとされる初乳にはかなり濃い免疫成分がたくさん入っています。また、腸の中を保護してくれるような成分も多く含まれています。そのため、ミルク育児で不安を感じているお母さんたちにも「初乳飲んでいれば大丈夫!」と声をかけているほどです。
◆免疫の成分は?効果はいつまで?
免疫には感染と戦う白血球や免疫グロブリンという生きた成分が含まれています。これらの効果は授乳期間中ずっと続きます。また、赤ちゃんはおっぱいをもらうと心身がリラックスするので精神面でも免疫力を高めるために有効だと考えられています。
母乳育児の食事に良い物と悪い物は??
◆バランスが大事!
食事は、お母さんの健康や母乳の出にも関わってきますので「バランスよく」しっかりとカロリーを取ることが大事です。また、脂肪分や糖分の摂り過ぎなど偏っていると良くないですね。コラーゲンなど体に良いと言われるものもありますが、母乳とは直結していません。栄養素が豊富な旬のものを意識的に摂ってください。
◆栄養満点なお味噌汁がおすすめ
「あれもこれもたくさん食べられない」という方におすすめなのが具だくさんのお味噌汁です。根菜類や味噌は体を温めますし、汁物なので水分が取れます。具だくさんにすれば色々な野菜が毎日簡単にたくさんとれますからぜひ取り入れていただければと思います。
母乳育児のママによくある悩みとアドバイス
◆母乳だと子供を預けられずストレスが溜まる!
おっぱいは代わってもらえないので疲れてストレスが溜まってしまうお母さんもいますね。もちろんお母さんにも息抜きは必要ですが、生後3ヶ月位になると授乳の間隔が2~3時間になるので次の授乳までの間に気分転換に出かけられるようになります。5ヵ月を過ぎて離乳食が始まればお茶や離乳食で間を持たせることもできます。赤ちゃんからまったく離れられないのはほんの一時期ですので、安心していただければと思います。
◆哺乳瓶でミルクを飲む練習は必要?
母乳だと人に預けることができないので哺乳瓶でミルクを飲む練習をしておいた方がいいのでは?と言う方もいます。しかし母乳がよく出ているのであればミルクの必要はありません。逆におっぱいのリズムが崩れてしまい乳腺炎につながることもあります。また、母乳の分泌の仕方と哺乳瓶の出方は違うので、赤ちゃんが混乱してしまいます。いざとなれば哺乳瓶の代わりにスプーンやカップなど他の方法で飲むこともできるので、あまり情報などに惑わされないようにしましょう。
まとめ
母乳育児をしているとお母さんにとっては大変な事もあるかもしれませんが、一生のうちで考えるとあっという間の短い授乳期間です。リラックスして母乳育児を十分楽しんでいただきたいと思います。
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