抱きぐせってつくの?つくのはいつからいつまで?泣いてすぐ赤ちゃんを抱っこするのはOKなの?


そもそも抱きぐせとはなに?その意味は?

20世紀に世界中で販売された『スポック博士の育児書』という本があります。その本の中には、「抱きぐせは付けてはいけない、泣いても抱いてはいけない」と書かれてあります。

この育児書がアメリカから入ってきて、そこに書かれている内容が母子手帳に起用され、「抱いてはいけない、触れてはいけない」という育児法が主流になっていったのです。その時代に子育てをしたおばあちゃん世代が、抱きぐせが付くから抱いてはいけないという、それが抱きぐせのもとになる考え方だったのです。赤ちゃんが泣いたとき、抱かないと泣き止まないというのが抱きぐせと呼ばれています。

「抱きぐせがつく」とうるさい人もいるけど実際あるの?どうすべき?

結論から言えば、抱きぐせはありません。

人間の赤ちゃんは未熟な状態で生まれてきます。ですから、抱いてもらって安心する、そして泣き止む、というのは当たり前のことなのです。それは癖でもなんでもありません。なので、どんどん抱いてあげてほしいと思います。

おばあちゃん世代の人などに、抱きぐせが付くから抱いてはダメだと言われてお悩みのお母さんもいますね。そんなときは、母子手帳を見ましょう。改訂されて「抱きぐせは付かないので、いっぱい抱いてあげましょう」という文が載っています。抱きぐせが付くと言われてしまったときは、母子手帳を見せてあげて、「ここに書いてあるでしょう?」と説明するのが一番納得してもらえるかと思います。shutterstock_280477511

抱ぐせを治す必要はある?

先ほど、抱きぐせというものはないと話しましたが、抱っこしていないと泣いてしまう赤ちゃんはいます。24時間抱いていては、やっぱりお母さんが疲れてしまいます。ですから、おろしても寝てくれるように寝床を作ったりすることは大切ですね。

その他の方法として効果的なのが、「おひな巻き」です。

薄い大きな布で、赤ちゃんの手と足を中心に寄せて、布で巻いてあげるのです。そうすることで、お腹の中にいたときのような状態を作ることができます。このようにすると、赤ちゃんはお腹の中にいたときのような安心感を覚え、おろしてもそのまま寝ていることが多いです。

おひな巻きでなくとも、赤ちゃんの姿勢がCの字を保つように寝かせてあげるとよく眠れるようです。これは、赤ちゃんの背骨がCの形をしているからです。前かがみのような、内側にくるまっている、中心に集まっている、そんな形です。これもお腹の中にいたときの形ですね。その形が赤ちゃんは心地よく、安心して眠れるので、寝かして寝床におろすときもそのままCの字を保った状態で寝かせてあげると良いと思います。

赤ちゃんの抱きぐせは大体いつからつくことが多い?いつまで抱っこしてあげてもいい?

新生児のときから、硬い布団に寝かされると泣く子はたくさんいますね。抱きぐせというものはないですので、赤ちゃんが泣いたら、そのまま抱いてあげて大丈夫です。いっぱい抱っこしてあげてください。

抱っこはいつまでという点については、「つ」が付くまで―つまり九つまでです。

10歳というのはひとつの節目ですよね。今では「1/2成人式」と言われるくらい、大人の半分大きくなった年齢、大人と子どもの境目です。そして思春期に入って自立していく時期です。その「つ」が付くまでは、膝の上でいっぱい抱いて甘えさせてあげてください。

ちなみに、その年齢を超えて子どもが甘えて来たときはどうするか?これは、どんどん甘えさせてあげてください。甘えさせて抱きすぎて悪いと言うことはひとつもないのです。九つは目安の年齢として考えていただければと思います。shutterstock_296466368

赤ちゃんが泣いてすぐに抱いても大丈夫?

赤ちゃんが泣くのなら、いっぱい抱いてあげてほしいと思います。もしも赤ちゃんが泣いたときに抱かないと言うことを繰り返していたら、その方が問題です。

人間は3歳くらいのうちに、人間関係の基盤となる信頼関係を築いていくのです。その時期に、まずは母親との信頼関係を築きます。そんな時期に泣いて抱いてほしいと訴えているのに抱いてもらえないと、ある時から泣かなくなってしまうのです。「ママはぼく・わたしが訴えても、聞いてくれないのだ」というふうに思ってしまうのです。

訴えることを辞めてしまうと、「もうぼく・わたしは自分の意見を言ってはダメなんだ」「どうせ言っても聞いてもらえないんだ」いうような考えになってしまいます。こうなると、ゆくゆくは引きこもりなどの問題が出てくる可能性もあります。人を信頼することができない子になってしまうのですね。
さらに、自分を否定的に見てしまい、「自分は親に愛されていないのだ」と感じてしまう危険性もあるので注意してください。

まとめ

赤ちゃんは抱っこされて当然の存在です。いっぱい抱いてあげて、お母さんのぬくもりや心臓の音、大好きなお母さんの声をたくさん聴かせてあげてください。抱きぐせは気にしなくて良いので、どんどん抱っこして愛情表現してあげてくださいね。shutterstock_390441397

広告

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

スポンサードリンク

注目の専門家

注目の専門家

保健師・赤ちゃん発達アドバイザー

佐藤 千穂美

今週のピックアッププロフェッショナル

今週のピックアッププロフェッショナル

ウェディングアドバイザー

有賀 明美

プロフェッショナル一覧

プロフェッショナル募集

» 続きを読む

ピックアップ記事

ピックアップ記事

【子育て貧困世帯】子どものためにパパ・ママが知っておきたい育児支援まとめ


近年、問題になっている「子どもの貧困化」。
子どものために今、何ができるのでしょうか。

今回は、「子どもの貧困化」が進む今だからこそパパ・ママに知ってほしい育児支援やサービスについてご紹介します。

広告
モバイル